【Talking Points】

20世紀後半に出現したITとメディア、コミュニケーションの技術革新は、社会各面に大きな衝撃をもたらしています。近年では、ビッグデータや汎用人工知能への関心が高まり、これらの技術が、今後、社会をどう変えていくか、予測することは容易ではありません。ある識者は、「ビッグデータ」「人工知能」、そして意思決定の際の価値基準はあくまで人間が定めるという点で「集合知」は三位一体であり、この3つをうまく関連づけ発展させていく技術や制度が求められると指摘します。仮に、この視点に立った時に、図書館には何らかの役割を果たし得る余地はあるのでしょうか。

長い歴史の中で、アナログを中心とした世界にあった図書館も、いま大きく変わろうとしています。デザイン性にすぐれた建物、おしゃれなカフェ、子どもから大人までが長時間滞在できるアメニティ…。そして施設や設備にとどまらず、地域社会の課題解決に向けて行政・関係機関・住民を繋ぐハブとなり、デジタル技術を活用した新たなサービスを創造し、探求学習等で教育現場との連携の可能性が開けるなど、機能面でより本質的な変化を遂げつつあります。こうした複合化・多機能化等を進め、さらに機能融合した先に、私たちはどんな「図書館」を目にすることになるのでしょう。

経済の分野には、金融経済と実体経済を分けて捉える視点があります。これに準えて、デジタル革命著しいサイバー社会と身体性に基礎を置く実体社会としたときに、サイバー社会の拡大が図書館にもたらす機会と脅威、そして書籍や施設、司書というリアルな物や場や人を有する図書館の強みと弱みとは何なのでしょうか。

今回のシンポジウムでは、情報工学と社会的選択理論を軸に文理融合の視点から情報の意味作用を追究する岩井淳、脳科学をベースに「知」のあり方に鋭く切り込む茂木健一郎、行財政学と政策学の視点から理論と実践の架け橋に挑む宮脇淳の各氏と、図書館プランナーの豊富な実践経験をもつ佐藤達生を討論者として、これからの情報社会のゆくえと地域社会のあり方、そこで図書館が担い得る役割や機能など、「図書館」の次なる姿のあり方について、地域の課題解決をサポートするプラットホームとしての可能性等も視野に入れながら探ってまいります。

  主な論点 ・情報社会における図書館の意義と可能性

       ・地域政策としての図書館の意義と可能性

       ・図書館の生き残り/進化に向けての条件 など

【講師】

岩井 淳・群馬大学社会情報学部教授

茂木健一郎・脳科学者

宮脇 淳・北海道大学法学研究科教授

佐藤達生・㈱図書館総合研究所取締役

 

【進行】

13:00-13:10 開会

13:10-14:00 基調講演「情報社会における図書館の意義と可能性」

            岩井 淳・群馬大学社会情報学部教授

14:00-14:30 課題提起 茂木健一郎・脳科学者

14:30-15:00 課題提起 宮脇 淳・北海道大学法学研究科教授

15:00-15:10 休憩

15:10-16:20 討議「図書館は地域のプラットホームとなり得るか」

            岩井 淳・群馬大学社会情報学部教授

            茂木健一郎・脳科学者

            佐藤達生・㈱図書館総合研究所取締役

            宮脇 淳・北海道大学法学研究科教授  *コーディネーター

16:20-16:30 総括・閉会

2018年10月31日 (水)

13:00 - 17:00

第2会場

共催

  • 株式会社図書館総合研究所

申し込み・問い合せ先

webサイト

https://www.trc.co.jp/sogoten2018/