- 監 修/西川富雄・渡邊二郎・神林恒道・相良憲一・田丸徳善
- 編集幹事/松山壽一・高山 守
- 文屋秋栄 刊|公式H.P.https://www.fumiya-shuei.com/
- 全6巻・全12冊、A5、上製カバー掛け、平均380頁
◎ 既 刊
1a巻 自我哲学/高山 守 編
定価本体5,000円(+税)ISBN978-4-906806-08-9 全272ページ
◎哲学の原理としての自我について(1795年)…田村恭一 訳
◎独断主義と批判主義に関する哲学的書簡(1795-1796年)…古川周賢 訳
解説…高山 守
1b巻 自然哲学/松山壽一 編
定価本体6,000円(+税)ISBN978-4-906806-12-6 全384ページ
◎自然哲学に関する諸考案(1797年)…浅沼光樹・松山壽一 訳
◎世界霊について(1798年)…松倉 寿・松山壽一 訳
◎自然哲学体系の第一草案(1799年)…渋谷理江・松山壽一 訳
◎自然哲学体系草案への序説(1799年)…後藤正英・松山壽一 訳
解説…松山壽一
2巻 超越論的観念論の体系/久保陽一・小田部胤久 編
定価本体8,000円(+税)ISBN978-4-906806-11-9 全464ページ
◎超越論的観念論の体系(1800年)
…深谷太清・前田義郎・竹花洋佑・守津隆・植野公稔 訳
解説…久保陽一・小田部胤久
4a巻 自由の哲学/藤田正勝 編
定価本体4,000円(+税)ISBN978-4-906806-05-8 全272ページ
◎哲学と宗教(1804年)…薗田 坦 訳
◎人間的自由の本質とそれに関連する諸対象についての哲学的探究(1809年)…藤田正勝 訳
◎シュトゥットガルト私講義(1810年)…岡村康夫 訳
解説…藤田正勝
4b巻 歴史の哲学/藤田正勝・山口和子 編
定価本体4,000円(+税)ISBN978-4-906806-06-5 全320ページ
◎諸世界時代 第一巻 過去(第一草稿 1811年)…山口和子 訳
◎諸世界時代 第一巻 過去(第二草稿 1813年)…山口和子 訳
解説…山口和子
6a巻 啓示の哲学〈上〉/諸岡道比古 編
定価本体5,000円(+税)ISBN978-4-906806-07-2 全256ページ
『啓示の哲学』第一書(第一講~第八講)
◎「啓示の哲学への序論 あるいは積極的哲学の基礎付け」(1858年)…諸岡道比古 訳
解説…諸岡道比古
6b巻 啓示の哲学〈中〉/諸岡道比古 編
定価本体9,000円(+税)ISBN 978-4-906806-09-6 全544ページ
『啓示の哲学』第二書(第九講~第二十三講)
◎「啓示の哲学 第一部」(1858年)…諸岡道比古 訳
解説…諸岡道比古
6c巻 啓示の哲学〈下〉/諸岡道比古 編
定価本体9,000円(+税)ISBN 978-4-906806-10-2 全536ページ
『啓示の哲学』第三書(第二十四講~第三十七講)
◎「啓示の哲学 第二部」(1858年)…諸岡道比古 訳
◎付録『積極的哲学の諸原理の別の演繹』…諸岡道比古 訳
◎付録『ベルリンでの第一講 1841年11月15日』…諸岡道比古 訳
解説…諸岡道比古
◎ 本著作集の特色
- シェリングの主要著作・論文を明快に翻訳。研究水準の高い解説・注釈を加えた。
- 3種の注記、原注(本文)・校訂注(該当ページ脇)・訳注(巻末)を明確に区別。
- 底本となる原書(初版本と息子版)のページ数を欄外に付した。
◎ 全巻構成 *既刊 △制作中(2024.10.07現在)
* 1a巻 自我哲学/高山 守 編
* 1b巻 自然哲学/松山壽一 編
* 2巻 超越論的観念論の体系/久保陽一・小田部胤久 編
△ 3a巻 同一哲学/伊坂青司・加藤紫苑 編
△ 3b巻 芸術哲学/小田部胤久・八幡さくら・平井涼 編
* 4a巻 自由の哲学/藤田正勝 編
* 4b巻 歴史の哲学/藤田正勝・山口和子 編
△ 5a巻 神話の哲学〈上〉/大橋良介 編
△ 5b巻 神話の哲学〈下〉/大橋良介 編
* 6a巻 啓示の哲学〈上〉/諸岡道比古 編
* 6b巻 啓示の哲学〈中〉/諸岡道比古 編
* 6c巻 啓示の哲学〈下〉/諸岡道比古 編
◉ 推薦のことば 加藤 尚武(哲学者)
- 学問の言葉のすべてに、読者を筆者の想定する結論に導きいれようとする政治性が働いている。たとえばカントの文章は、きわめて政治的で、しかもサロン趣味的なレトリックも多い。なりふり構わずカントの文章にアタックするというよりは、老獪な政治家と話し合うつもりでカントを読むほうが正しい。
- そういう政治性がきわめて乏しく、ひたすら筆者の想像力が繰り広げるイメージだけで、純粋に思索を展開する文章としては、シェリングの作品以上の文章はない。そこには何の駆け引きもなく、ただひたすら自分の想像上の前提だけを手引きとして、論述を進めていく孤独で自信に満ちた思索者の姿だけが浮かんでくる。読み進めることで、「こういうイメージが前提となっていたのだ」という謎解きに出会うことが、シェリング読書の醍醐味ではないかと思う。
◎ 編者の言葉 編集幹事:松山壽一・高山 守
「そもそもなぜ何かがあるのか、なぜ何も無いのではないのか。」(『啓示の哲学』)
晩年、シェリングはこのように問うた。これは、今なおわれわれにとっても、究極の問いにほかならない。 シェリングは18世紀後半から19世紀前半にかけての大思想運動であったドイツ観念論哲学の立役者にしてドイツ自然哲学の領導者、またドイツロマン派の文学や美学にも棹さした多彩な思想家であったばかりでなく、自由と歴史、神話と啓示の問題を究極まで問い詰めた思索家でもあったが、その全貌がこの度の〈新装版〉シェリング著作集の刊行によってようやく明るみに出ることになった。
本著作集はシェリングの全生涯にわたる膨大な著作、遺稿の中から主要著作を厳選し、それらを信頼のおける翻訳によって読めるようにした本邦初の画期的な企てである。これによって、一般の読者は多彩かつ深遠な思想世界に誘われることであろうし、またドイツバイエルン科学アカデミー・シェリング全集刊行委員会の全面協力による初版テクストからの翻訳が可能となったことによって、シェリング哲学研究者や神学、宗教研究者のみならず、ロマン派文学や美学の研究者たちに対しても、地に足のついた思想史研究への道が開かれることになるであろう。
◎ お問合わせ
文屋秋栄(ふみやしゅうえい) 編集部
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