ご挨拶
手作り「布の絵本」は、視覚障害をもつ子どものために、さわる絵本として始まりました。
私のすずらん文庫でも、1981年(*1)、全盲のお子さんが来られたことがきっかけで取り組み始めました。しかし、その後、障害をもつ子のための第二文庫を開設し、その活動から、脳に障害がある子や手指に障害もつ子に、大変よろこばれることを学びました。それ以来“すべての障害児”のためにと作り続けています。
現在では非障害児で愛情不足な子、本に親しみのない子、さらには交通事故、スポーツ怪我、脳梗塞などによる言語喪失、手指機能の回復など、大人のリハビリとしても活用されています。その意味では、布の絵本は“すべての人”に喜ばれ、生きる希望にもなっています。作る人にとっても、「布の絵本」は手指を使ってものを「作る」という人間ならではの喜び、さらには布の絵本ボランティアとして「社会参加」の充実感を得ています。高度技術文明社会に生きる私たちは、大量生産、大量消費、大量廃棄をし、便利さに慣らされて手を使うことも忘れ、深刻な地球環境の問題を抱えています。この現実を考えるためにも、衣類としての目的を失った古着や残り布、ボタン、スナップなどを、リサイクルの心で「布の絵本」として蘇らせることの今日的意義は、非常に大きいと思います。
また、布の絵本サークルがこの40年(*2)あまりの間に、全国各地に生まれているということは、核家族化、都市化、過疎化で失われた、地域コミュニケーションの回復にも通じます。なによりも公共図書館で、老若男女すべての人が、布の絵本に出会えるということは、「心のバリアフリー」の実現にもなります。以前(*3)訪ねたツールーズ中央図書館(仏)では、ダウン症の子も他の子どもたちと一緒、のびのびと絵本を楽しんでいました。日本もそうなることを願って“公共図書館に布の絵本を!”と行動しています。
布の絵本は「心と心」を結びます。作った人と使う人の心。作る人同志の心。使う子ども同志の心を。(東京布の絵本連絡会 代表 渡辺順子)
【注1】 *1, *2, *3 : 実際の記事の年次表現と現在の年次を考慮し記載を一部修正しております。また、一部、誤字を修正しております。
【注2】 参照サイト内 「1布の絵本とは」-「⑤ 布の絵本の始まりは?」に記載の「財団法人ふきのとう文庫」の住所が変更になっておりますので、
以下の通り本ページにて訂正を掲載いたします。
訂正前 | 訂正後 |
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〒063-0029 北海道札幌市西区平和325 財団法人ふきのとう文庫 TEL・FAX 011-665-4839 |
〒060-0006 北海道札幌市中央区北6条西12丁目8-3 公益財団法人ふきのとう文庫 TEL 011-222-4839 FAX 011-222-4800 |
1. 「布の絵本とは」~基本理念~
2. 作品と、手づくり布絵本活動のご紹介
3. 布の絵本を制作する方へ ~縫い方・キット~
これから布の絵本を作成しようとする方へ向けて、縫い方の教材と販売しているキットについて情報提供いたします。
縫い方の教材
渡辺順子 監修 布の絵本の教材が販売されておりますので、以下に内容を紹介いたします。
また、参考のために、一部となりますが型紙と縫い方のサンプル動画を掲載いたします。
"心と心をむすぶ布の絵本「おはよう おやすみ」" 内容紹介
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"作って遊ぼう布の絵本「いくつ?」" 内容紹介
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教材の入手先
布の絵本キット
上記教材として紹介した布の絵本を手軽に作ることができるキットを販売しておりますので紹介いたします。
「フェルト手芸の店 もりお!」の布の絵本キット
- キット一覧
布の絵本キット 最新作 おやすみ・おはよう (監修 渡辺順子) 布の絵本キット おはよう・おやすみ (監修 渡辺順子) 布の絵本キット いくつ? 台布なし (監修 渡辺順子) 布の絵本キット いくつ? 2 台布なし (監修 渡辺順子) - 店舗情報
フェルト手芸の店 もりお!
〒860-0021 熊本県熊本市中央区上鍛冶屋町19(唐人町通り)
株式会社 森尾絲店 もりお本店
電話:096-354-4171
FAX:096-324-5220
営業時間:10:00~17:00
店休日:日曜日・祝日・第2、4土曜日
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