「コロナと図書館」をテーマに掲げアンケートとシンポジウムを行い調査しました。

 

私たちはこのコロナ禍においての出版社業界や図書館がどの様な状況だったかについての調査を行いました。

2020年、新型コロナウイルスの影響により公共施設等は営業を制限または一時休業しなければなりませんでした。図書館も例外ではなく、多くの図書館が営業に制限がかけられ、利用者や職員にも多大な影響を被ったと考えられます。コロナ禍の中、調査において私たちは、アンケートだけでなく、コロナ禍において困ったこと、今後の展望など現場の生の意見も伺いたいと考え、各業種の人を招きシンポジウムとインタビューを行いました。そしてそこから私たちがコロナ禍においての各業種に対して抱いているイメージが正しいのか、それとも誤ったものであるのかを改めて考え直し、テーマである「コロナウイルスと図書館」の関連性に私たちなりの答えを導き出すことにしました。

 

調査

 まずはアンケートを取りコロナウイルスが図書館やその利用者に及ぼした影響を調べました。その結果を踏まえたうえで、「コロナと図書館」というテーマのもとシンポジウム・インタビューを行い実際の声を調査しました。

 

1アンケート

新型コロナウイルスの影響から図書館が閉館しもたらされた弊害、利用目的、利用対象等の質問内容を提案し幾つかの項目に回答してもらうアンケートを作成した。アンケートはGoogleフォームを活用し作成した。

 

下記二点のアンケートは学生向け、一般向けに対象を絞り回答を求めた。

・学生向けアンケート550人を対象)大学生

・一般向けアンケート(52人を対象)小中高大生、専門学生、社会人、主婦、パート等

 

アンケート結果

・学生向けアンケート

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSedL2TH5AZcdZZN4Lm1iIxAyTMf4isovd6aM8E2y8Zq6BuqEw/viewform?embedded=true&authuser=0

 

・一般向けアンケート

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdBea4rRHh37CDU7ETRmSm_0i2wcGO1xUiTyoj5eRNd_XiMwg/viewform?embedded=true&authuser=0

アンケートからわかったこと

 

2シンポジウム(シンポジウムとインタビュー)

 紀伊國屋書店 中部営業部の小野さん、田原市中央図書館 館長の是住さん、愛知大学豊橋図書館の島田さんの3名に参加していただき、「コロナと図書」というテーマでシンポジウムを行いました。また、後日インタビューの場を設けシンポジウムの成果を踏まえたうえで現場の状況をより深く知るために再度質問しました。

 シンポジウム(インタビュー)については上記PDFをご覧ください。

 シンポジウムの様子をご覧になりたい方につきましては後日動画をアップロードいたしますのでそちらをご覧ください。(11月下旬を予定)

 

 結果として今回のシンポジウム,インタビューを通して、公共図書館や大学図書館、出版社がコロナ禍で行っていたサービスや対策が分かりました。また、図書館員や出版社員によるリアルな現場の声を聞くことができました。

 

まとめ

 今回の調査を進めて分かったことは、コロナ禍という特殊な状況であっても人の生活や求めることはすぐには変わらないということであり、寧ろ問題が表在しただけとも考えられます。これはアンケート結果かである図書館はコロナ禍であっても来館者数の問題は変わらなかったことからも伺えます。シンポジウムやインタビューからは、コロナ禍という一種の時間が取れる環境にあっても読書量に大きな変化はなくウィルス関連や家庭で出来る事についての本については多少の売上の上昇はあったが目立った上昇は見られず、読書人口の上昇も変化は見られなかったこと、紙の本から電子書籍への移行も進まず、寧ろ通販などで紙の本を注文することの方が増えていることからコロナ禍という状況において人は新しいことを始めようするよりは既存のやり方が出来るようになることの方を望んでいることが分かりました。

 ただ、すべてがそうであるわけではなく出版業界においてはベストセラーなどの本は例年よりも売れており、電子書籍についても「コロナ禍」において各出版社や図書館が行っていた無料で本が読めるようにするサービスや貴重な本が読めるようにするといった活動も見受けられ、電子書籍の強みを生かしていると考えられます。今回の「コロナ禍」は図書館や出版社に未知の状況による大きな影響を受けました。しかしそれは既存の体制の見直しや表在化していなかった問題を認識することができ、困難な状況ながらも利用者や講読者のために日々活動しています。

 いまだ続く「コロナ禍」の中で図書館と出版社は新たな一歩を踏み出そうとしていると推察します。

 

対象
だれでも