絵本専門士について
絵本専門士とは、絵本に関する高度な知識、技能及び感性を備えた絵本の専門家です。
絵本専門士の役割は、読み聞かせやおはなし会、ワークショップなど実際に本を使って行う取組み、絵本に関する知識をもって行う指導・助言、絵本に関する自らのネットワークを活かした人的・物的ネットワークなど幅広く、活動の場所も幼稚園や学校から図書館、医療機関まで様々です。
※絵本専門士HPより
絵本専門士 | 独立行政法人 国立青少年教育振興機構 :https://www.niye.go.jp/services/ehon.html
絵本専門士Eighth colorメンバーの活動紹介
高知こどもの図書館について
私の所属する高知こどもの図書館は、NPO法人が運営するこどもの本専門図書館です。今年で開館25周年を迎えました。児童書を基本に、YA、研究書など、約2万5000冊の蔵書があります。こどもたちの読書環境を整え、こどもたちが自主的に読書活動をできる環境づくりを目指して活動しています。
こどもの図書館の図書館員としてフロアーワーク、読書案内、選書、参考業務など、児童書の高度な知識を日々必要とされます。絵本や児童書についての研修会や勉強会に参加し、得られた知識を館内で共有します。館全体で利用者サービスの更なる向上に努めています。
こどもの読書を支える大人に向けて
こどもが本と出会い、読書の楽しさに触れるには、こどもの暮らしの中で身近な大人と一緒に読書を楽しむ経験の積み重ねが始まりとなります。そのため、こどもに本を手渡す保護者をはじめ周囲の大人の方に、読書への関心を高める働きかけとして、絵本作家や写真家の方を招いた講演会を実施しています。絵本に描かれる絵や写真の魅力をより知っていただくために、作者に制作の意図などをお伺いしながら、絵本専門士としての視点を交えて、参加者にその作品の優れた特徴を伝えています。
|
また、赤ちゃんのためのおはなし会をはじめ、読書ボランティアの養成、学校や保育施設の教員向け、保護者などへの講座を通して、こどもの読書活動の推進を図っています。
|
親子対象のワークショップでは「作る喜び」の体験とあわせて読み聞かせを行い、家庭で絵本に親しむ機会を創出しています。
本専門士として
絵本専門士の資格取得者の職域は多岐にわたり、絵本というコミュニケーションツールを使い、全国各地で多彩な活動をしています。
他の自治体の公共図書館司書や学校司書の絵本専門士だけでなく、図書館員以外の絵本専門士との交流を通し、こどもたちが本に親しむ手法について、新たな視点や様々な実践の情報共有をできる点を、非常に心強く感じています。
地域の絵本専門士の方との協働とあわせて、自館職員の絵本専門士の資格取得を館としてバックアップすることも、職員のスキル向上を図り、児童図書館員の専門性をより高めていくことに繫がります。
(文責・認定NPO法人 高知こどもの図書館 館長 大木由香)
高知こどもの図書館:https://kodomonotoshokan.org/