日本読書学会
日本読書学会は「読み(reading)」に関する研究を通して、研究者、教育の実践者などの活動と学術交流を支える組織です。
「読み」に関わるさまざまな学問と学校・家庭・社会における教育・学習に関わる人々が提携協力して総合的に研究を進めることで、読書文化の発達ならびに読書指導の進歩に寄与することを目指しています。
読書調査プロジェクト
1947年より実施されていた毎日新聞による「読書世論調査」が2020年度をもって終了しました。日本の成人の読書活動の動向についての記録が途絶えることになります。
こうした状況を受けて、本学会では成人を対象とする読書活動に関する調査プロジェクトを発足させ、2024年3月に読書状況調査を実施し、2024年9月に開催された第68回研究大会において、その概況報告を行いました。
この報告資料「日本読書学会読書状況調査の概況報告」(PDF)は、クリエイティブコモンズライセンス CC-BY-4.0国際のもとで提供されており、どなたでも自由にご利用いただけます。
機関誌『読書科学』
通年刊行の機関誌です。通年発行であるため、いつでも投稿可能です。また、投稿してから1ヶ月足らずで査読結果が届く仕組みを構築しており、学校教員や司書・図書館員の皆さまなど、現場の皆さんにとって投稿のしやすい査読誌であることを自負しています。
ぜひ、ご自身の研究・実践の成果発表の場としてご活用ください!
- 年4回(4号分)発行
- 投稿は随時受付なので、いつでも投稿可能
- 掲載記事はすべてJ-stage上で公開
- 第一著者が会員であればどなたでも投稿可能(複数の個人や団体がかかわる共同研究や共同プロジェクトの成果も発表可能)
1956年1巻1号~2007年50巻3・4号 | 日本読書学会ホームページ |
2008年51巻1号~ | J-stage |
=======こんな論文が掲載されています======
- 小野田亮介(2023)「成人はどのように図書を探索しているか:読書者と不読書者の情報参照傾向および図書探索志向性に着目した検討」
- 新居池津子(2023)「電子メディアと印刷メディアでは生徒の読書行為はどのように異なるのか:中学校の授業における指さしと注視に着目して」
- 望月正哉ほか(2021)「読者がもつ物語の認知的ジャンルの測定」
- 吉永安里(2021)「『おおきなかぶ』における幼小の指導の連続性:読みの環境構成と指導内容の観点から」
- 岡村幸代・大森 弘子・西山 修(2020)「地域子育て支援における母親支援を志向 した絵本の読み聞かせの可能性と課題」
================================
研究大会
年に1回研究大会を開催しています。通常は、毎年8~9月頃の開催です。発表資料は1人あたり10ページまで掲載可能であり、資料としてもとても充実しています。
2024年度は、2024年9月22日(日)に林野会館(東京・茗荷谷)にて開催されました。(大会プログラム(PDF))
=======こんな発表が行われました======
- 桜井政成(立命館大学)「本当に働いていると本が読めなくなるのか:JGSS データを用いた検証」(発表資料)
- 勘米良祐太(武蔵野大学)・堂下雄輝(ベネッセ教育総合研究所)「文法的不具合の出現頻度と 文章構成の適切さの関係」(発表資料)
- 中藤由佳美(山口県立大学大学院)・佐々木直美(山口県立大学大学院)「絵本の読み語り手が選択する絵本とその絵本のメッセージの研究:読み語る対象が成人 期・中年期・老年期の場合」
====================================
国際交流
国際リテラシー学会(ILA)加盟団体として、国際リテラシー学会(ILA)の加盟団体として、学会員による海外学会への参加を奨励する制度「国際学会発表支援制度」を設けるほか、ILAや関連団体との交流を行っています。
国際リテラシー学会は、2018年に「子供の読む権利 10箇条」を公表。この原文と日本語訳を日本読書学会ホームページよりダウンロードすることができます。
※その他、学会大会についての詳細は、日本読書学会ホームページをご確認ください。