鉄道の産業遺産を巡る旅に出よう 貨物鉄道輸送150周年記念
福岡県の筑豊地域に網の目のように張り巡らされていた鉄道路線は、日本の産業を支えた黒いダイヤ石炭と白いダイヤこと石灰石を運ぶために敷設されました。筑豊のヤマから若松港や苅田港に向かった路線の多くが廃線になりましたが、生き残った路線は今も地域の旅客輸送を担っています。このフォーラムでは、その中に歴史の痕跡を見出した「図書館を使った調べる学習コンクール」優秀作品の作者がその作品を通じて鉄道における産業遺産を語ります。
田川郷土研究会の中野会長は、平成筑豊鉄道に数多く残る煉瓦製橋梁の「下駄ッ歯」構造は何のためだったのかを解明します。橋梁上流側と下流側のデザインが異なるのはなぜなのでしょうか。次に、北九州市立八幡図書館の司書伊藤さんが、JR日田彦山線にあった後藤寺トンネルを切り崩した謎に迫ります。膨大な量の土砂を取り除いてまでトンネルを撤去しなければならなかった理由は何だったのでしょうか。
さらに田川市立図書館のデジタルアーカイブなどを使って、TRC-ADEACの稲垣社長が2人の作者が語った現場を画像でお見せします。
1873年に鉄道が貨物輸送を始めて150年。鉄道が国土の発展のみならず地域の経済、産業や文化の形成に果たした役割を紐解き、同時にその史実を保存する図書館の役割とその利用法を考えるフォーラムです。
撤去された後藤寺トンネルが描かれた古い地図(TRC-ADEAC)
https://adeac.jp/tagawa-lib/text-list/d100010/ht000170
DocumentのPDFは上から①中野氏②伊藤氏③稲垣氏の発表資料です。
田川郷土研究会 会長 中野直毅
北九州市立八幡図書館 司書 伊藤明子
TRC-ADEAC株式会社 代表取締役 稲垣実
公益財団法人図書館振興財団 事務局長 佐藤達生(企画・司会)